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労災による損害賠償請求を受けた場合に、まず行うこと【会社向け】

2021-10-06

労災事故が発生し、被災者(従業員)が労災認定された。その場合、会社は、被災者から安全配慮義務に違反したとして、損害賠償請求を受けることがあります。今回は、そのような請求を受けた場合に、まずは会社が行うべきことについて、ご説明します。

1 労災事故を理由とする損害賠償請求

労災事故が発生し、被災者が労災認定された。その場合、会社は、被災者から、労災保険給付では補償されなかった損害について、賠償請求されてしまうでしょう。しかも、その請求額が数千万円単位となってしまうことは、実は多数あります。

それでは、被災者から数千万円もの賠償請求を受けた場合、どのように対応すればよいでしょうか。

2 まずは、弁護士に相談すること

被災者(実際は、その代理人弁護士)から損害賠償請求の書類が届いたら、まずは弁護士に相談してください。その際、労基署に提出した労働者死傷病報告や労災申請の関係で提出した書類の控えがあれば、それを持参してください。また、社内で労災事故を調査していれば、それらの資料も持参してください。

これらの資料があれば、相談を受けた弁護士は、事故状況、被災者の怪我の程度など、事案の概要を把握できます。

3 事故状況の把握

事故状況は、被災者にも過失があったといえるかを検討する材料となります。例えば、被災者が構内ルールを守っていなかった結果、事故に遭ったのであれば、被災者の過失を問える可能性があります。そして、被災者に過失を問うことができるのであれば、過失相殺の主張(被災者の過失分は自己負担すべきとの主張)が可能となります。

仮に、過失相殺の主張ができるのであれば、これにより、賠償額の圧縮を図ることが可能です。

4 怪我の程度の確認

被災者の怪我の程度(特に、事故当初の怪我)の程度を確認することも重要です。例えば、軽傷事案(打撲など)であるにもかかわらず、休業期間が長期化していた場合、休業期間が長期化した原因は、労災事故による怪我だけでなく、別の要因と相まって長期化したのではないかと考えることができます。

後遺障害が残存した場合には、当初の怪我と認定された後遺障害との間に整合性があるかも重要なポイントです。労災事故による怪我と既往症(事故前からの持病など)が相まって後遺障害が残った場合には、後遺障害に関する損害(逸失利益、後遺障害慰謝料)について、一定割合の減額主張が可能となる場合もあります。

5 まとめ

今回は、会社が被災者から損害賠償請求を受けた場合に、まずは行うべきことをご説明しました。 数千万円単位の賠償請求書を受け取ると、驚きのあまり、何をすればよいか分からず、途方に暮れるかもしれません。でも、皆さんの会社の味方となってくれる人は必ずいますので、今回のブログを参考に、冷静に行動してください。

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