きちんと記録をとりながら、自主的に退職するよう説得を続けましょう。退職金の割増しなどを提案するのも1つの方法です。
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退職強要は違法
問題のある従業員がいる場合でも、解雇すると「不当解雇」と主張されてトラブルに発展するリスクがあります。そのような危険を避ける方法が「退職勧奨」です。
退職勧奨とは、従業員に自主的な退職を勧めることです。これより、会社は解雇することなく従業員に辞めてもらうことができます。
なお、退職勧奨も「強要」の範囲に至っていれば違法となります。
たとえば従業員に無理矢理退職届を書かせても、そのような退職の意思表示は無効であり、退職の効果は発生しません。場合によっては不法行為にもとづく慰謝料請求をされるおそれすらあります。
退職強要が違法と判断された裁判例
- 東京地裁平成17年10月21日
結婚を機に退職を強要された労働者が会社を訴えて、退職勧奨が違法と評価された事例です。会社に対して慰謝料20万円の支払が命じられました。
退職勧奨の進め方
退職強要にならないためには、退職勧奨をどのように進めればよいのでしょうか?
当然のことですが、脅迫や強制するような文言を使ってはなりません。また大人数でとり囲んで「退職届にサインするまで帰さない」などというような対応をとってはなりません。あくまで相手の自由意思を尊重する方法で退職を勧めます。
また退職勧奨を行った方法を記録していくことが大切です。
たとえば、①面談日時、②面談場所、③面談担当者、④面談時のやりとり等を記録化しておきます。また、自主的に退職してもらうためには、退職金の上乗せ等のオプションを検討・提案することも有益です。
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